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用語の解説

羊水

羊水とは羊膜の上皮細胞から分泌される無色透明の液体です。妊娠中には赤ちゃんや胎盤などに対する外部からの圧迫を防ぎ、赤ちゃんの発育を助け、母体に対しても衝撃をやわらげる働きをします。また、出産時にはお産をスムーズにする役目をしています。赤ちゃんは羊水を飲み、また赤ちゃんの呼吸様運動によって、羊水は胎児の気管や肺にも出入りしています。

羊水は妊娠初期には水様透明ですが、妊娠の進行につれて赤ちゃんの上皮細胞、胎脂などが混入し、妊娠末期にはいくぶん乳白色状の混濁を示します。

このように羊水は赤ちゃんの代謝産物を含むため、これらの情報から赤ちゃんの状態に関する情報が得られる場合があります。

羊水量は妊娠の経過と共に徐々にその量が増え、妊娠16週ごろには約190ml、妊娠32〜35週には約900mlに達します。

染色体

ヒトの体は小さな細胞が集まってできており、それぞれの細胞の中には、両親から受け継いだ染色体があります。染色体にはヒトの設計図にあたる遺伝情報が含まれています。精子と卵子が受精することにより、赤ちゃんは染色体を各々から23本ずつ受け継ぎます。したがって、ヒトは下図のような2本1組となった染色体を23組 合計46本持っています。

23組のうち1組は性別を決める性染色体で、女性はX染色体を2本持ち、男性はX染色体とY染色体を1本ずつ持っています。そのほかの染色体は常染色体と呼ばれています。

ダウン症候群

ダウン症候群は、主に21番目の染色体が3本あることにより生じます。知的発達や運動能力の発達に遅れが見られます。病気にかかりやすく、心臓や内臓の病気を合併する可能性が高くなることが知られています。これらの合併症は治療が可能です。出生後、合併症を早期に見つけ、適切な治療を行うことが重要です。早期からの療育や、特別に配慮された教育により、成人して社会生活を営むことも可能になりつつあります。

18トリソミー

18トリソミーは、18番目の染色体が3本あることにより生じます。多くの場合に主に心臓の形に変化が見られ、赤ちゃんがお腹にいる時期から目立った発達の遅れがあります。知的発達の障害は重度とされます。最近では、積極的な治療などでゆっくり発育し、5~10歳ごろまで生存される方もいます。

開放性神経管奇形

妊娠初期に形成される赤ちゃんの神経管が正常に形成されないために、赤ちゃんの脳や脊髄に障害が起きている状態です。二分脊椎(脊椎が正常に形成されない場合)や無脳症(頭蓋骨が正常に形成されないために、脳が発達しない場合)があげられます。

開放性二分脊椎は、赤ちゃんの開放している脊椎からアルファフェトプロテインが流出するため、羊水中のアルファフェトプロテインを測定することで出生前に診断することの助けとなります。出生後は、新生児のうちに手術が必要です。

閉鎖性二分脊椎は無症状なことが多く、大きくなってから他のことで撮影したレントゲン写真で偶然に見つかることも稀ではありません。

アルファフェトプロテイン

胎児期にみられるタンパク質です。赤ちゃんに二分脊椎や無脳症の疑いがある場合に、羊水中のアルファフェトプロテインが測定されます。開放性の二分脊椎や無脳症を患っていると、アルファフェトプロテインが羊水中に流出し、高い濃度で検出されます。